■宇佐美貴史は勝利につながる2アシスト
今の年齢で5つ離れているが、2人はガンバ大阪の下部組織からトップチームに昇格する形でプロ入りした共通点を持つ。そんな“先輩”のアシストを目前で見た宇佐美は、先制点を許したわずか2分後の前半28分に中谷進之介の同点弾をアシスト。さらに後半25分には福岡将太の逆転弾をもアシストしている。
どちらも高精度のキックからもたらしたもので、特に1点目は、中谷に当たっていないようにも見えるほどのボールだった。宇佐美は、「触ってないでしょ、あれ(笑)。それはほんまにJリーグにちゃんと解析して欲しい(笑)」とおどけて見せたが、「いや、でもああいう狙いです。触ったら入る、触らなくても入るっていうようなボールを狙って蹴ったつもりですし、そこがうまくいった」と狙い通りであることを明かした。
試合は3-1でガンバ大阪が勝利。雨にもかかわらず2万4754人が駆け付けたスタジアムで、それぞれの攻撃のキーマンが魅力あるプレーを見せた。共鳴するかのようですらあった2人の美技は、次回の対戦でも披露されるのか。期待は募る。
(取材・文/中地拓也)