【3失点より無得点。札幌が直面する問題が露呈した川崎戦(2)】「それがうちのスタイル」と馬場晴也が語る本来の流儀。「他の選手がいかにタイミングよく中に入って行くか」の画像
北海道コンサドーレ札幌と川崎フロンターレの一戦。右は馬場晴也 撮影:中地拓也

 なぜ点が入らないのか。それはこの川崎フロンターレ戦に限った問題ではない。これまでの北海道コンサドーレ札幌の試合を観ながらも感じていた疑問を岡村大八にぶつけてみる。アタッキングサードに行った先が問題なのか、それともアタッキングサードに行く過程で時間がかかりすぎ、常に相手に守備を固められた状況になっていることが問題なのか。

 岡村は、「両方ですね」と答えた。

「切り替えもそうですけど、前からもっと圧力かけて、ショートカウンターで仕留めるというところが、去年の前半戦にすごい多かったですし。今年はそこの強度も落ちちゃってるのかな」

 つまりは全体としてボールを奪う位置が低く、しかもトランジションで素早く前に出ていく勢いがないために、なんとなく人数はかけていても相手のディフェンスは守りやすい。しかも、そこから個人で打開してくるような選手が現在の札幌にはいないので、多少シュートレンジで持たれてもブロックできるし、セカンドボールを拾って裏返すこともできる。

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