J3第11節で、大宮アルディージャの新加入MFが豪快なゴールを決めた。そのすさまじさに、驚きの声が広がっている。
大宮の今シーズンの目標は、ひとつしかない。1年でのJ2復帰だ。
かつてはJ1で戦い、なかなか1ケタ順位に届かないものの残留を続けることから、「落ちないお守り」が受験生の間で人気になったこともある。だが時代は流れ、ついにJ3降格を味わうことになってしまった。
命題と言えるJ2復帰に向けて、元サッカー日本代表の杉本健勇らを獲得。精力的な補強でも、強い意欲を表していた。
心強い新戦力のひとりが、アルトゥール・シルバである。J1のFC東京から、完全移籍にて加入した。
2019年にFC東京に加わり、横浜FCなどでプレー。昨季までの2シーズンはカターレ富山に所属していた。
主戦場は中盤の底で、得点はそれほど多くなかった。2022年までは、リーグ戦2ゴールがシーズン最多記録だった。
だが昨季、シルバは変わった。9ゴールをマークして、チーム内得点王となったのだ。
J2復帰へ並々ならぬ決意を抱く大宮に招かれたシルバは出遅れたものの、第8節に大宮で初出場。その後は先発メンバーに名を連ね続け、無敗ロード前進に貢献してきた。
そして迎えた4月27日のJ3第11節のFC今治戦で、大きな仕事をやってのけた。先制点となるゴールを決めたのだ。
前半25分、大宮は今治の反撃をカットしてのショートカウンターを発動。すると、あまりにもあっさりとゴールが決まった。
ボックス手前で受けたシルバは、何の力みもなく右足を振るう。すると、ボールはシルバの様子とは裏腹に、ものすごい勢いでゴールに吸い込まれた。