柏レイソルの右サイド、すなわち浦和レッズにとっての左サイドを攻略されたことが失点を招いたのは確かだ。松尾佑介が前目でステイしてしまったことは前編で言及したが、ボランチの伊藤もグスタフソンと共にサイドの守備に参加する構えを見せながら、ボールホルダーの白井に外側へいなされると、中央に踵を返した。
白井に付き切れないのであれば、ゴール前のニアを埋めて、マリウス・ホイブラーテンをワイドの守備に行かせる選択が有効だったかもしれないが、実際は二人とも中央に戻ったことで、柏側にサイドの攻略を許してしまったのだ。ただ、極論を言えば、ゴール前でクロスを跳ね返すことができれば事なきを得たシーンでもあった。
FWのマテウス・サヴィオが右ワイドに流れることで、前線は木下しかいなくなる。最終的には右サイドでチャンスに絡んだ島村、二列目の山田雄士、左サイドから駆け上がってきたジエゴが来てはいたが、クロスボールに直接合わせられる位置にいたのは木下だけだった。