「韓国相手にやっぱ出たいっていう気持ちはありました」
悔しさをこう口にしたのは、大畑歩夢だ。パリ五輪最終予選を兼ねたU―23アジアカップのグループステージ第3戦で、大岩ジャパンは韓国と対戦。先発メンバーを7人入れ替えたチームは攻撃面でうまく行かない場面が散見され、後半に喫したセットプレーでの失点に泣くことになった。
その翌日、U―23日本代表の9選手がドーハ市内の練習場で汗を流した。暗い空気はなく、笑顔を見せながら次戦を睨む。ただし、笑顔の下には消えない悔しさがある。韓国戦に出場しなかった大畑もその一人で、「次は勝たないといけないので、切り替えております」と、カタールとの大一番を見据えて力強く言い切る。
「開催国が相手なので、やっぱり難しい試合になる」
こう話すものの、ピッチに立てば活躍できる自信はある。実際、グループステージ第2戦のUAE戦ではアシストを記録するなど、チームの白星に大きな貢献をした。大畑が決めたかに思われたアシストは一度は認められなかったものの、それを再現するかのような“2度目のアシスト”を見せた。
「一度PKを前半消されて、後半に2点目もまた消されて、チームとしてもなかなか入らない状況の中、
良い流れを出したい中で、自分の前への姿勢が出た」
気持ちをどう切り替えたかを尋ねると、口から出てきたのは前への強い気持ちだった。