J1湘南ベルマーレのサポーターが、遠征先のスタジアムでホームクラブと自分たちに向けての心温まるメッセージを掲げた。スポーツファンらしい思いやりあふれる言葉に、多くのファンから感動の声が上がっている。
湘南は、新しい歴史を刻んでいる。2000年にベルマーレ平塚から湘南ベルマーレとなり、初めてJ2を戦って以降、数度のJ1昇格とJ2降格を繰り返しながらも、今季で最長となる7シーズン連続でのJ1の舞台での戦いを続けている。
クラブ名だけではなく経営母体などが変わり、経営難の時代もあったが、クラブは懸命に前進を続けている。さまざまな問題がありながらも、一つひとつクリアしてきたのだ。
現在取り組んでいるのは、新しいスタジアムの建設だ。Jリーグ加入当時から使用しているレモンガススタジアム平塚は老朽化も進み、大規模な改修や新設などの必要性に迫られているが、費用や立地の問題から自治体と調整がついていない。
スタジアム問題は足踏みが続いているが、チームは前へと進み続ける。4月7日には、サンフレッチェ広島とのアウェイゲームに臨んでいた。
選手らチームだけではなく、サポーターも試合前には準備がある。選手たちを鼓舞する横断幕などを設置するのだ。
そうした横断幕のひとつが、人々の心をとらえた。試合開始の4時間近く前、湘南がSNSでサポーターが横断幕に記したメッセージを写真で紹介した。
その横断幕にあるのは、ポジティブなメッセージだけである。アウェイチームとしてやって来た広島の新スタジアム完成への祝福、そして自分たちの新スタジアムへの思いがつづってある。
広島も長らく広島市内中心部で、さらに球技専用のスタジアム建設を目指してきた。多くの困難に直面しながらもすべてを乗り越え、今年から新たなホームとなったスタジアムには、広島の人々のみならず訪れる相手チームのファンも魅了されている。