■前半28分の先制ゴールは「必然だった」
28分の先制ゴールは、福岡にとっては幸運な(浦和にとっては不運な)形から生まれた。再び湯澤が入れた縦パスが、浦和のサイドバックの渡邊凌磨に当たって、ボールがザヘディの前に転がったのだ。ドリブルで運んだザヘディは、浦和のセンターバックが寄せてくる前に強烈なシュートを決めてみせた。
たしかに、福岡の得点はラッキーなものだった。だが、福岡は前線からのプレスで圧力をかけながら、サイドからの速い攻撃でいくつかのチャンスを作っていたのだから、ある意味で必然のゴールでもあった。
そして、42分にはハーフライン付近でボールを持ってパス・コースを探していたグスタフソンから岩崎がボールを奪い取り、ドリブルで持ち上がって、右から走り込んだ紺野にパスした場面があった。
紺野のループシュートは西川の正面に飛んでしまったが、これは福岡にとって最大の決定機だった。もし、ここで2点目が入っていたら、後半は浦和にとってさらに難しいゲームになっていただろう。