■「奪ったあとに前を見ることはできた」
ラインを意識しつつ周りを動かして無失点試合に貢献した高井は、攻撃面でもチームに貢献している。83分の2点目の起点になった縦パスだ。
「奪ったあとに前を見ることはできたし。そのあとの選手のクオリティはあると思うので。僕たちは繋ぐことが大事」
そう話す高井幸大の真意は、ボールを運んだ山内日向汰と泥臭くゴールに流し込んだ山田新のクオリティへの感謝と、彼らにパスを通すことの大事さにあった。この2点目が結果的にFC東京の勢いを削ぎ、橘田健人がねじ込んだ90+2分のダメ押し点を手繰り寄せた。
FC東京は72分に退場者を出してはいたが、手負いの相手にそつなく勝つ勝負強さを示したといえる。
なお、高井はパリ五輪出場を狙うU-23日本代表に飛び級で招集されており、チーム練習には27日からしか加わることができていないが、逆に代表で得たものがあったという。
「より一層やらなきゃいけないなとは毎回代表活動では思いますし、このプレーを続けられることができれば、いいかなと思います」
代表活動でパワーをもらい、それをチームに還元する。そんないい循環が高井を突き動かしている。
(取材・文/江藤高志)