6月のW杯二次予選には戻れるようにしたい
伊東選手側の加藤博太郎弁護士はこう語る。
「日本では一つの週刊誌記事で一人のサッカー選手を抹殺できてしまいます。その影響の重みを考えて欲しい」
今、伊東選手は次を見据えて気持ちを切り替えているという。
「早く嫌疑を晴らして、すっきりした状態で戻れるようにしたい。いつでも日本代表としてプレーできるようにコンディションは整えています。6月のW杯二次予選(対ミャンマー、シリア)にはすっきり戻れるようにしたい」(伊東選手)
私たちは神ではないので「本当は何があったのか」は当事者以外、誰も断定できない。司法手続きで結論が出るまでは、誰もが「無罪」だ。
このところ、さまざまな問題で、最初の報道で決めつけることの危うさが叫ばれている。伊東選手を巡る議論も日本の環境を変える一つの分岐点となるのかもしれない。
西脇亨輔(にしわき・きょうすけ)1970年千葉県出身。東京大法学部在学中に司法試験合格。司法修習後、95年4月テレビ朝日にアナウンサーとして入社。『ニュースステーション』『やじうまプラス』などの担当後、法務部へ異動。法務部長を務めた後、23年11月にテレビ朝日を退職、西脇亨輔法律事務所を設立。著書に「孤闘 三浦瑠麗裁判1345日」(幻冬舎)がある。