アジア発のマルチ・クラブ・オーナーシップを進める『ACAフットボール・パートナーズ』CEO小野寛幸インタビュー#2「ベルギー2部とスペイン4部を傘下に。獲得した選手を熱狂を生み出す選手に育てたい」の画像
ベルギー2部所属のKMSKデインズを傘下に。 (C)KMSK Deinze

 現在、世界中のトレンドとなっているマルチ・クラブ・オーナーシップ(MCO)。同じオーナーが異なる地域やリーグに所属するクラブを複数所有し、経営することで、さまざまなプラスαの効果を上げるビジネスモデルだが、それをアジア発という新しい取り組みでけん引するのが『ACAフットボール・パートナーズ』だ。
 そのCEOを務める小野寛幸氏に直撃インタビューを敢行。#2では、2023年に獲得した若手選手のステップアップ、さらにサポーターを熱狂させるコンテンツ作りについて聞いた。

 各クラブを通じて選手をステップアップさせて

――『ACAフットボール・パートナーズ』では、2022年にベルギープロリーグ2部所属のKMSKデインズを、2023年2月にスペインセグンダ・ディビジョンRFEF(※当時4部相当)に所属するトレモリーノスCFを、傘下に入れています。これにはどんな目的があるのでしょうか? 

 各クラブを通じて選手をステップアップさせて、世界に羽ばたいてもらおうという、縦型の育成を意識しています。

――続いて、『ACAフットボール・パートナーズ』全体としての、最新の取り組み、現状についてお聞かせください。

 まず、スポーツ面で言うと、2023年のはじめにシンガポール、インドネシアの若手選手を2名獲得しました。私たちは、かねてより若手選手が持続的に強化できる環境づくりに取り組んでいましたが、そのかいもあって、彼らは早くも結果を残しています。

熱く語る『ACAフットボール・パートナーズ』CEOの小野寛幸氏。撮影/小島愛子

 特に、インドネシアのマルセリーノ・フェルディナン選手は、マーク前監督(※2023年11月に新監督就任を発表)からの評価も高く、加入後に今までで練習試合を含め、7試合に出場、公式戦で得点も決めています。インドネシアの方々の関心も高いので、熱狂の渦を生み出す可能性を感じています。

  1. 1
  2. 2