■浦和にとっての「痛恨事」
第8節の両者の対戦も試合の起承転結がはっきりした、引き締まった好ゲームとなった。
I神戸は4分にロングボールでFWの田中美南を走らせて右CKを獲得。北川ひかるのキックに、DFの竹重杏歌里が頭で合わせて早くも先制した(得点時間は5分)。
しかし、その後はホームの浦和がボールを握って優勢に試合を進めた。そして12分には、左サイドでつないで、最後はペナルティーエリアに入ったあたりでボールを受けた清家貴子が反転して、抑えたシュートを左下隅に決める。1対1の同点だ。
北朝鮮戦でも後半に途中出場して攻撃を活性化させた清家はI神戸戦でも絶好調。サイドバックの遠藤優とサイドハーフの清家が引っ張って、浦和は右サイドからの攻めで何度もチャンスをつかんだ。だが、I神戸の3バックが頑張って、前半の浦和のシュートは3本に終わってしまった。
主導権を握った前半のうちに2点目を奪えなかったことが、浦和にとっては痛恨事だった。
試合後の記者会見でも、両チームの監督が浦和の右サイドからの攻撃について言及した。
先に現われたI神戸のジョルディ・フェロン監督はこう語った。
「前半、われわれの左サイド(浦和の右サイド)から攻められた。そこで、後半は竹重に左サイドのケアをさせた」