現地時間2月26日、イングランドのFA杯5回戦が行われ、坂元達裕が所属するコベントリー・シティが5-0でメイドストーン・ユナイテッド戦に勝利。その試合での“ゴールセレブレーション”が反響を集めている。
2部のコベントリーにとって格下となる6部の相手から計5点を奪っての勝利だったが、そこに坂元の姿はなかった。3日前の2月23日のリーグ第34節プレストン・ノースエンドFC戦で、空中戦で競り合った際に背中から落ちて腰などを強打。そのまま担架で運ばれて病院へ搬送された。切れ味鋭いドリブルで今季新加入からすぐに人気者となり、ここまで公式戦32試合(リーグ戦29試合)に出場して7ゴール2アシストをマークしていた日本人アタッカーの離脱は、チームにとっても非常にショッキングな出来事となった。
その状況下で行われた試合で、前半9分に先制ゴールを決めた23歳のイングランド人FWエリス・シムズが、ゴールを喜ぶことなくベンチへ一直線に向かうと、坂元の背番号7のユニフォームを受け取り、大歓声に揺れるスタンドのファンに向けて高々と掲げたのだ。
この行為にファンもスタンディングオベーション。そしてクラブの公式エックス(旧ツイッター)が「A goal for Tatsu.」として写真を投稿しただけでなく、FA杯の公式エックスでも取り上げられ、多くの人が坂元の早期復帰を願う仲間たちと想いを共有することになった。