■「個」のクオリティを発揮できない清水は…
「超攻撃的」が、白星発進した。
J2リーグの開幕節が2月24、25日に行なわれ、秋葉忠宏監督が「超攻撃的」、「超アグレッシブ」の姿勢を掲げる清水エスパルスは、アウェイでロアッソ熊本と対戦した。
清水は昨シーズンの基本布陣とした4-2-3-1のシステムで、FW北川航也が1トップに入り、新加入の松崎快が2列目右サイドに、乾貴士がトップ下に、カルリーニョス・ジュニオが2列目左サイドに入る。彼らが「個」の力を生かしながらコンビネーションを発揮し、熊本の3バックの外側のスペースを使いながら主導権を握りたかったはずだ。しかし、ロングボールを入れてくる相手に後退を強いられ、攻撃のスタートラインが低くなってしまう。
それでも、17分に北川のポストプレーから松崎が抜け出し、カットインから左足でシュートを放つ。DFの足をかすめたシュートが相手GKを襲い、両チームを通じて初めての決定機となった。34分にも北川と松崎のコンビネーションで相手を崩し、松崎のヘッドがバーを叩く。
前線の選手が連動すれば、相手ゴールへ迫ることはできる。ただ、攻撃が散発なのだ。たたみかけることができない。新加入の中村亮太朗と宮本航汰のダブルボランチがビルドアップの起点となる場面や、2列目の選手が前を向いてプレーするシーンは限られていた。
主導権をはっきりと握れないまま時間が過ぎ、39分に先制点を許してしまう。左サイドからの直接FKが誰にも触れずにゴールマウスを襲い、GK権田修一も防ぎきれなかった。清水からすれば事故のような失点だったが、前半を0対1で折り返すこととなった。