■伊東や堂安ともタイプが異なるパリ世代MF
大橋も点取り屋だが、より幅広く活動するタイプのFWだ。それでいて競合いに強く、ゴールに矢印を向けながらボールをキープしたり、前向きな起点になれる。現在の日本代表にはいないタイプで、ここから組み込めれば戦術的な選択肢も広げるはずだ
【② サイドアタッカー】
三笘薫が怪我明けで十分に能力を発揮できず、しかも伊東純也が大会を途中で離脱するという特殊な事情があったものの、ここから先の戦いに向けて戦力を加えていきたい。
真っ先に挙げたいのは金子拓郎(ディナモ・ザグレブ)だ。札幌では昨年の前半戦だけで、8得点4アシストを記録。クロアチアの名門でのブレイクが期待される中で、最初は英語でのコミュニケーションもままならなかったというが、オンオフで徐々に適応すると、得意のドリブルを発揮している。引いた相手を崩すタスクを担っているだけに、そのままアジアの戦いに生かせる部分は大きいだろう。
新潟から欧州に渡った三戸舜介(スパルタ)はボールを持って仕掛けるだけでなく、瞬間的なスピードを生かした裏抜けも狙える。伊東や堂安律ともタイプが異なり、2列目の中央や左サイドもこなせる選手で、途中投入でも違いを生み出せる。パリ五輪世代の有力候補でもあり、ここから五輪の活動にフォーカスすることになるかもしれないが、怪我から復調してきた同僚の斉藤光毅(スパルタ)とともに、最終予選に向けてA代表に食い込んできてほしい一人だ。