■人類が手放せない新たな面白さ
最近は「交代枠3人」という時代が長く続いたが、新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年に特例として5人の交代が認められるようになった。
そうなると、監督は積極的に早い時間から交代カードを切ることが可能になった。戦術の修正も容易になるし、試合前から途中で選手交代を使って戦術を変更するというようなゲームプランを立てることもできる。
こうして、ここ数年、サッカーの試合には選手交代を駆使しての戦術変更を巡る面白さが加わった。
そのため、2022年のワールドカップ・カタール大会でも「5人交代制」が採用され、コロナ禍が終焉しても世界中で5人交代制が維持された。「5人交代制」による戦術的変化の面白さを一度経験してしまったら、人類は二度とそれを手放すことはできなくなったのだろう。
しかし、ベンチ入りの交代要員が7人だけでは、その面白さを十分に享受することはできない。