WEリーグの2024年初戦で、ある選手が涙を見せた。自身も苦しみを乗り越えながら戦った姿に、感動と応援の声が広がっている。
2024年は、大きな悲しみから始まった。1月1日、石川県の能登半島を中心とした地震が発生し、大きな被害が広がったのだ。その被害状況はまだ正確に把握できておらず、いまだに余震も続く現地では、避難生活での苦しみが続いている。
悲しいニュースが連日届けられており、多くの人がどうにかして力になりたいと考えている。ただし、東日本大震災や熊本地震の教訓もあり、すぐに動き出すこともできずにもどかしさを抱えている人も多いことだろう。
そうした苦しみを感じている人は、スポーツ界にも多いはずだ。中でも大きな心労を抱えているひとりが、WEリーグのINAC神戸レオネッサに所属する北川ひかるだ。
サッカー女子日本代表にも選ばれた北川は、石川県出身。小学校を卒業するとJFAアカデミー福島に入校と、早くに親元を離れることになったが、石川県は大事な故郷であり続ける。
WEリーグのインスタグラム公式アカウントによると、地震が発生した当日には、北川は金沢市内の実家に帰省していたという。最初の地震では、金沢市も震度5強の揺れに襲われた。
交通網も大混乱する中で、移動するだけでも多くの苦労があったはずだ。それでも北川は、8日に行われた日テレ・東京ヴェルディベレーザとの第7節にフル出場。決勝点につながるプレーにも関与するなど、1-0の勝利に貢献している。