■川崎時代の「一番影響を受けた方」
また、そうしてイメージを膨らませる中で、横浜FCで求められていることと自分に求めていることとの“一致”もあった。
その魅力的なドリブルは印象に残るが、これまでJ1・149試合に出場しての得点数は「6」と意外に少ない。「アクセントはつけられるけど、数字として残せない部分もあった」と自己分析し、得点に絡むことを課題として見出していた。
「横浜FCで昇格と優勝をするためにはやっぱり得点力も必要になってくるので、自分の課題と一致している。やりたいことも一致していた。それに、横浜FCが望んでることも、ヨモさんから要求されていることと自分の課題も一致したので、J1、J2とか関係なくすぐに決めることができました」と話す。
繊細なテクニックが魅力だが、その基準は川崎フロンターレ時代にあると言う。所属していた2015年と16年、チームを率いていたのは風間八宏監督で、「一番影響を受けた方」と話す。
止めること、そして蹴ることの技術への影響は「全部です」と話すほどで、「今もその基準でずっとやらなきゃ」と話す。「あの基準を維持するのすら大変」と話し、「今もそれができるようなったかどうかは分かんないですけど」としながらも、「あの基準でやったら全部うまくいく」と力強く語る。
そして、「その基準を“良い”とされているチームや監督、味方がいる状態でやることが、そしてそれをストロングとしてやっていいよってやらせてもらっている時期が、自分のパフォーマンスが良かった」と振り返り、「今回そういうところを認めてもらってますし、自分がそう思ってる監督のもとでプレーしたいと思ってきた」と新シーズンを見据える。