1月7日、横浜FCが新体制発表会を横浜市内で行った。その会見後、中野嘉大が取材に応じた。
中野がプロ入りしたのは、2015年。筑波大学を卒業して川崎フロンターレに入団してのプロ入りだった。その後、ベガルタ仙台、北海道コンサドーレ札幌、サガン鳥栖、湘南ベルマーレと渡り歩き、今季は横浜FCでプレーする。プロ10年目で初めてJ2を舞台となる。
相手と対峙したうえで剥がすことができるそのドリブルはJ1で脅威となっていただけに、J2でのプレーは驚きを与える移籍の一つなっていた。中野自身も「湘南に契約がある中で、今までだったら全然考えなかったかもしれない」と語るが、決断の最大要因は四方田修平監督の存在だった。
本人が「決め手がほぼ監督だった」と話すように、札幌時代の指導者と共闘したいと思ったのだという。「そのときはあまり試合に出ていなかったので、悪いイメージは全くないですけど、逆に僕に対して良いイメージがないと思ってた」からこそ、今回のオファーで「認めてもらった」と感じた。
そして、「コーチとしてよく自分を見てもらっていたので、うまく使ってもらえるだろうな」とイメージが湧いた。さらに、「やれることをどんどん出していって、周りをその基準に合わせてほしい」と言われたことも大きかった。
「すごく自分としてはやりやすいし、自分に集中してベクトルを向けてやれる環境なので、その中で競争に勝っていって、自ずと周りが認めてくれたり、そのレベルが上がったなと思ってもらえたら」
そう話す表情は終始晴れやかだった。