■夢は「日本代表をW杯で優勝させること」
今の協会には、ロールモデルコーチのみならず、代表活動に短期的に帯同するスペシャルコーチのような存在もあり、大黒将志(G大阪ユースコーチ)がU-17日本代表の練習に何度か加わった例がある。彼も間もなくS級ライセンスが認定される指導者ではあるが、まだS級がなくてもそういう関わり方も考えられる。
本田の夢は前々から「日本代表をW杯で優勝させること」なのだから、少しずつ協会側と歩み寄って、代表活動に何らかの形で参加するところからスタートできれば、彼の経験値を生かせるのではないか。W杯3大会で4ゴールを奪った人材をこのまま活用したいのは日本サッカー界にとってあまりにもったいない。そうやって関わりを持つ中で、本人がライセンス取得に前向きになってくれれば、協会にとってもプラスだろう。
2024年に本田圭佑が日本代表指導の一翼を担っているようなことはあるのか。本人は現役復帰をまず第一に考えている様子だが、宮本新会長、反町技術委員長、森保監督らと意思疎通を図り、名案を見出してほしいものである。
(取材・文/元川悦子)