川崎フロンターレは今季、3年ぶりにホーム・アンド・アウェイ方式が復活したACLで、3度のアジア遠征に挑んだ。その3試合は2勝1分と無敗。日程的に厳しい中で、見事に結果を出した。
来期、川崎フロンターレはプレミアリーグのCL出場チームをも凌駕する過酷な日程をこなす予定になっている。今季のACLグループステージを無敗で勝ち上がり、そして天皇杯を制したことで、来季のACL出場も決まっているからだ。そんなシーズンを前に、今季のACLアウェイ試合の舞台裏を紹介したい。
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川崎のACLのアウェイ2戦目の相手は、タイのパトゥムだった。まさかの、チャナティップとの再会マッチである。チームにとっては20日のアビスパ福岡戦(20日=等々力)から中3日での試合となった。
この試合も、”敵”の一つが暑さだった。ちなみに、後に選手の話では、今季の一番暑かった試合について、天皇杯の高知戦や新潟戦、ACL・JDT戦など、意見が分かれて聞こえた。暑さは気温と湿度だけで測れるものではなく、疲労具合コンディション、また、その人のもともとの感じ方で大きく感じるのだなと感じさせられた。
この試合は今回のACLの中で最も友好的な空気であり、“緩め”の現場レギュレーションでもあった。前日会見のためにスタジアムを訪れると、その会見の合間にパトゥムスタッフがランチメニューを持ってきて隣に座り、「お昼を食べに行こう」「どれがいい?」「オススメはこれだけど……」と話しかけて来たのはいい例だ。
さすがに、「今、会見中だから待ってほしい」とお願いするも、再び訪ねて来る。それを何度かはねのけるも、会見が終わるやすぐに外に連れ出されることとなった。