■求めたい「作法」

 ところで私は、ペナント交換が行われる試合では、試合前のチーム写真のときにペナントをしっかり示すのが「作法」ではないかと思っている。交換前なので自分のチームペナントを持っているうえに、日付や対戦相手まで示すものとなる。ところが、通常前後2列で撮るチーム写真では、キャプテンが後列に立ち、ペナントなどまったく写らない場合がけっこう多い。非常にもったいない。ドイツ戦の遠藤は前列の左端にしゃがんだのだが、ペナントを左足の外に持ったので、写真には写らなかった。

 両キャプテンが交換した後、審判団と両チームのキャプテンが記念撮影をすることもある。そうしたときには、相手チームのペナントを体の前に見せるキャプテンが多いのだが、そうした時間がないと、どのキャプテンも相手のペナントをくるくると丸め、受け取ってからわずか数秒でスタッフに渡してしまう。キックオフは目の前なのだから、仕方がないといえば仕方がないのだが、私などは、「ペナントのメッセージ」をもっと生かすべきと思うのである。

 互いのキャプテンが右手で握手しながら左手でペナントを交換するとき、2人ともカメラのほうを向き、数秒ぐらいはそのままにして、必ず撮影してもらえるようにしたらいいのではないだろうか。そしてテレビ中継局には、必ずこの瞬間をオンエアし、「両チームのキャプテンが互いにフェアプレーを誓っています」などのコメントと流したらどうだろうか。

 試合が始まれば、状況によっては「生か死か」のような状況になり、ファウルもあればイエローやレッドのカードが乱れ飛び、ときには乱闘に近い状況になるかもしれない。しかし少なくとも試合前には、両チームとも「フェアにプレーして勝ちたい」という意志があることをアピールし続けるのは、とても重要なことだと思うのである。

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