カタールワールドカップを終えて2023年に改めてスタートした森保ジャパンは、ここまで順調な熟成を見せている。そんなチームにあって、2月に反町康治技術委員長がそれまで兼務していた日本代表に関する部分を引き受け、最も近い位置で寄り添っているのが山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)だ。
24年1月からいよいよ始まるアジアカップ。舞台は再びカタールとなる。アジア王者を狙う第2次森保ジャパンはここまでどのような1年間を過ごしてきたのか、山本NDに話を聞いた。
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3月24日のウルグアイ戦(国立競技場)から始まり、11月21日のアジア2次予選のシリア戦(サウジアラビア)まで、10試合を戦ってきた日本代表。ドイツ代表を4-1で破ったほか、アジア2次予選の2試合をいずれも5-0と大勝しているが、山本NDは表情を引き締めながらチーム内部の意識の高さを語る。
「ワールドカップの頂点への道はもう始まっていて、私たちは“24試合”と言っています。頂点まで上り詰めるには、アジアカップなどの大会を除くと公式戦が24試合しかないのです(2次予選が6試合、3次予選が10試合、本大会が8試合)。
この濃密な24試合を3年にわたってやっていくわけですけど、その1試合1試が持つ意味はとんでもなく重いわけです。この先、そういう重圧に打ち勝ちながら頂点に上がっていく険しい道を歩んでいるSAMURAI BLUEのたくましさ、チャレンジしている勇気、そういうものを、サッカーを応援してくれるみなさんが一体になって感じ取ってくれれば、素晴らしい旅になると思っています。
しかも11月に24試合のうちの2試合が終わって、残り22試合です。24年は3月、6月と、2次予選の残り4試合もあります。早く3次(最終)予選進出が決まれば、その後は違う戦いができますし、そうしたいと思っています」