12月2日にJ1昇格PO決勝、東京ヴェルディー清水エスパルスが行われた。試合は1-1でドローも、年間順位で上回る東京Vが16年ぶりのJ1復帰を決めた。昇格チームに注目が集まった一方で、清水の選手の行動も話題になっている。
清水はシーズン最終節で自動昇格圏内から転落。気持ちを切り替えて挑んだプレーオフもあと1歩のところで、目標へ届かなかった。試合展開も1点を巡る激しい攻防の中、チームは終了間際までリードしていた。しかし、土壇場でPKを献上。1年でのJ1復帰とはならなかった。
試合終了後はエスパルスの選手たちも感情を見せる場面があった。相手チームは歓喜に沸き、昇格セレモニーを待っている。その光景は耐え難いものがあっただろう。しかし、乾貴士はピッチに戻った。
乾は「城福さん!」と、穏やかな声で敵将を呼び掛けた。振り返った城福浩監督は乾を見て手を伸ばす。両者は握手を交わして互いの健闘を称えた。城福監督は乾の肩に触れ「ありがとう。ありがとな。ありがとう」と、労う様に声をかけていた。