11月11日、J1リーグ第32節が行われ、県立カシマサッカースタジアムでの鹿島アントラーズ対柏レイソルの一戦は1−1の引き分けに終わった。残留争いの中で決めた柏の“絶品”高速カウンターが話題だ。
全34試合中31試合を終えて16位の柏が敵地に乗り込んだ一戦。試合前の時点で最下位18位の横浜FCとは勝点差4があり、この日の結果如何ではJ1残留が決定するという試合だった。前半は0−0。ようやくスコアが動いたのが、後半33分だった。
柏が自陣内に押し込まれた中で、中盤でボールを拾った鹿島のMFディエゴ・ピトゥカのフィードに対して、柏のMFマテウス・サヴィオがブロックに成功する。はね返ったボールを柏のFW細谷真大がセンターサークル内でうまく収めると、すでに全速力で走り始めていたサヴィオの前方、相手DFの背後のスペースへパスを送った。
裏に抜け出したサヴィオに対して鹿島DFも必死に帰還した。だが、サヴィオが上手だった。ペナルティエリア手前で切り返して時間を作ると、対峙したDF昌子源の股の間を抜き、後方から走り込んだ細谷の前にボールを届ける絶妙のスルーパスを送る。最後は細谷がDF植田直通の激しいチャージを腕で抑え込みながら、冷静に右足インサイドでゴールに流し込んだ。