■大久保が自身について不合格

 大久保は「11月はほとんど勝てていない中で、また同じ状況になってしまい福岡戦(2-3)のようにならないようにと全員で思っていました。それを繰り返さなくて良かったと思います」と話すと

「(今季)最後の埼スタの試合だったのでサポーターのためにも勝てて良かったと思います」と、7戦ぶりとなった勝利への胸中を明かした。

 今季の大久保は切れ味鋭いドリブルと高いスプリント力で攻撃の中心を担ってきたが、怪我での離脱や慢性的な疲労も抱える中で、ここまで公式戦1得点。チームの勝利に貢献するもアタッカーとして結果を出せない自分自身に焦りや苛立ちを感じていた。

「勝つことが第一優先ですが、年間を通して数字を残せていない部分でいうと何もできてない。アタッカーはハイライトに載るとか得点者になるとことが大事。それが評価なので不合格だと思います」と、どうにもならない悔しさを吐露した。

 今季、結果を残すチャンスはリーグ戦1試合、ACL1試合、12月にはクラブ・ワールドカップがある。笑顔で終わるためにも自分のプレーと向き合い“決め切る力を上げる”。悔しさを飛躍のエネルギーに変え、結果だけを求め背番号21は前に進んでいく。

(文・構成/石田達也)

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