11月18日、パリ五倫の出場を目指すU―22サッカー日本代表がU―22アルゼンチン代表と対戦し、5-2で大勝した。この試合で2得点を決めて大活躍だった鈴木唯人の、相手選手との緊迫の瞬間が話題になっている。
冷え込んだIAIスタジアム日本平の試合が、一瞬にして熱を帯びた。アルゼンチン代表MFカルロス・アルカラスが味方からパスを受けて前を向いたことで、攻撃を止めようと守備に走ったのが鈴木だった。攻撃で違いを見せる10番が、相手にチャンスを与えないために献身的な姿を見せると同時に、相手に強めに寄せる。
なんとかボールをキープしたアルカラスだったが、寄せの強さにプレーを中断して鈴木の方に向かい、睨みつける。鈴木も負けじと睨み返すが、アルカラスは引くことなく顔をさらに近づける。鈴木は自陣にやや戻りながらも強い視線をキープしたことで、2人の顔面は接近。緊迫の状態となった。
そこに駆けつけたのが主審で、アルカラスの胸を突くような形で2人を離し、FKで試合は再会した。一触即発の空気が漂ったが、日本はひるまなかった。その再開した流れで、日本代表の佐藤恵允が先制点を奪う。一歩も引かぬ姿勢が、南米の強豪から決めたゴールという形になった。