■複雑な状況
さて、10月29日になでしこジャパンがウズベキスタン戦(17時キックオフ)を迎えたとき、3つのグループの状況はどうなっていたのだろうか。会場は、パース、厦門、そしてタシケントである。これらの都市の間には「時差」がある。ただしパースと厦門の間には時差がなく、最も西にあるタシケントだけがこの両都市から3時間遅れになっている。
A組では、「フィリピン×オーストラリア(タシケント時間12時10分キックオフ)」がすでに終了し、オーストラリアが8-0で大勝していた。さらに同15時10分キックオフの「イラン×チャイニーズ・タイペイ」は、0-0のまま終了しようとしていた。オーストラリアは間違いなく最終戦のチャイニーズ・タイペイに勝って勝ち点を9に伸ばし、首位を確保するだろう。フィリピンがワールドカップ出場国であることから、最終日にはイランに勝つことが予想され、その場合には勝ち点は6になる。しかしオーストラリア戦の大敗で得失点差は「-5」からのスタートである。
B組もすでにタシケント時間12時30分キックオフの「北朝鮮×韓国」が終了し、0-0。第2試合の「タイ×中国」は16時35分キックオフで、前半15分に中国が先制して1-0になっていた。この組の最終戦は、「タイ×北朝鮮」と「韓国×中国」である。北朝鮮の勝利は濃厚で、勝ち点7。韓国が勝てば同勝ち点で1位は得失点差の争いになる。しかし勝ち点が7なら、2位でもA組を上回る。ただ、「韓国×中国」が引き分けに終わった場合には、中国が10月29日の試合でタイに勝ったとしても、2位韓国は勝ち点5にしかならず、A組のフィリピンを上回ることはできない。