平塚のレモンガススタジアムは秋の心地いい天気だった。
行列ができている出店あたりにはちょっと怖そうなハロウィーンの仮装をした集団がフラフラ歩いていて、スマホを向けられると近づいてサービスしていた。
11分、大橋祐紀の3試合連続ゴールで先制した湘南は、前半は神戸を0で抑えた。
だが、53分、岡本拓也がハンドボールを取られてペナルティ、それを大迫勇也に決められて1-1。
どちらが勝ってもおかしくない展開だった。
湘南のGK富居大樹の好守もあって、試合はロスタイムに入った。
こんな状況でアクシデントが起きてしまう。
富居大樹はゴール前で右の腰あたりに手を当ててあおむけに倒れている。チームメイトは即座に交代の合図をベンチに送るが、湘南はすでに5人の交代枠を使い切っていた。