■シャトルバスに飛び乗る
シャトルバスはとても便利なものですが、行き先を間違えると大変なことになります。
この大会のために新設されたラジャマンガラ・スタジアムで行われた決勝戦では、イランが2対0でクウェートを下して3度目の優勝を決めました。マハダビキアにザリンチェ、バゲリにアリ・ダエイといった、1992年のアジアカップ広島大会以来、1990年代を通じて日本と死闘を繰り広げてきた選手がそろっていました。
表彰式も終わって、市内に戻ろうと思ってシャトルバスを探していると、ジャーナリスト仲間のT村修一氏が「後藤さん、これですよ」と言うので、バスに飛び乗りました。
T村氏は、鉄道やバスを乗り間違えて、目的地とは違うところに行ってしまうという経験を何度もお持ちの方です。そんなT村氏の言うことを信じてしまったのですから、僕も相当疲れていたんだと思います。
バスの中でウトウトしていたのですが、気が付くとどうも道が違うようなのです。バスは都心を離れて、水田や畑の中を走っています。
しかし、もう手遅れ。目的地まで行ってしまうしかありませんでした。