【森保ジャパン、ドイツ再戦で目指すもの(1)】欧州の関係者の反応が変わった中での今回のマッチメイクの一方で、W杯の勝利に満足していない選手の反応の画像
ドイツ戦前日にヴォルフスブルグ市内で練習を行うサッカー日本代表の選手 撮影:中地拓也

 ”森保ジャパン”は今月9日にヴォルフスブルクでドイツと親善試合を行う。UEFAが年間のカレンダーを管轄する欧州の国はネーションズリーグやEUROの予選など、欧州内の試合で埋まることが多く、アジアの国がW杯以外で対戦することは極めて難しくなっている。

 今回はEURO開催国で予選が免除されているドイツと予選グループが奇数で、ちょうど日程が空くトルコという強豪の2カ国と対戦できるチャンスに恵まれた。それもカタールW杯でドイツ、スペインを破って、ラウンド16でクロアチアにPK戦で敗れたものの、強豪国に迫ってきていることを世界に印象付けた。

 反町康治技術委員長なども、海外のサッカー関係者と会った時の日本リスペクトが明らかに違うと語っており、こうした貴重なマッチメークが、カタールまでのサイクルより組みやすくなっているのは間違いない。ただ、結果はともかく内容面で見れば、選手たちはW杯のドイツ戦に満足している様子はない。

「相当難しいゲームになりますし、それこそワールドカップと同じような展開になれば、日本にとってはそういう苦しいゲームになると思う」

 そう語るのはFWの上田綺世だ。彼自身はドイツ戦の出番はなかったが、前半から決して日本の意図するゲームではなかったことを共有しており、押し込まれる中で粘り強く守って、日本側の機を待つという戦い方では10に1つ、2つの勝ちを拾いに行くような戦いになってしまうことを想定しているだろう。

「W杯から半年以上経って、積み重ねてきたところだったり、(所属)クラブは変わりましたけど、いろいろと自分の中でも成長した部分が多くある」

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