■「今回は攻撃的な自分のよさを出せればいい」
そのキーマンとなるべきなのが、新エースの三笘薫(ブライトン)。2シーズン目を迎えた今季イングランド・プレミアリーグでも序盤4戦で1ゴール3アシストと好調をキープしている。直近の9月2日のニューカッスル戦を見ても、三笘がチームの3得点全てに絡んでおり、彼の緩急溢れるドリブル突破や鋭い動き出し、お膳立ての工夫というのは傑出したものがある。
森保監督も「戦術・三笘」という表現をしばしば口にしているが、まさに彼の一挙手一投足が日本代表攻撃陣のカギになるのは間違いなさそうだ。
「カタールでは40分、35分くらいしか出てないし、守備的な位置でプレーしましたけど、今回は攻撃的な自分のよさを出せればいいと思っています。
ただ、ブライトンみたいに前で高い位置をキープできるようなビルドアップをするのもなかなか難しい。立ち位置も変わってきますし、プレーの範囲やプレーの内容も変わってくるんで、そこは頭を使わないといけない。より相手がプレスに来るところでうまく剥がせればビッグチャンスになりますけど、捕まったら危ないシーンもあるんで、考えながらやりたいと思っています」
4日のヴォルフスブルクでの初練習の後、三笘は鋭い目線でドイツ戦を見据えていた。昨年までスーパーサブだった男が、大一番で真のエースとして価値を示せるか。まずはそこを見極めることが肝要だ。
(取材・文/元川悦子)