画像・写真:湘南「3戦無敗」ストップ! PHOTOギャラリー【明治安田J1リーグ 第4節 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C. 2023年3月12日 15:03キックオフ】 原壮史 J1 京都サンガF.C. 湘南ベルマーレ Jリーグ 2023.03.13 走ることを何よりも重視し、球際の激しさと素早い切り替えで主導権を握る、というチームカラーを持つもの同士の戦いは、激しい競り合いの連続となった。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 前半は互いにやりたいことが結実しない展開となったが、時間と共に湘南かららしさが失われていってしまった。ボールが落ち着かない時間が長くなると、選手たちは京都のプレスを嫌うようになった。「特に攻撃のところでみんなが怖がっていた。圧を感じていたと思う」(山口智監督) 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 圧力を嫌った湘南はロングボールを選択するようになったが、それが自分たちをさらに苦しめた。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 ルーズボールを懸命に追うものの、思うように回収することはできず。明確な狙いを持っているわけではないロングボールは攻撃のきっかけとして機能しなかった。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 それにより、ここまでの試合で今季のストロングポイントとなっていた、町野修斗が組み立てに関わる、というものが失われてしまった。前線での起点が無い中で平岡太陽が中盤から打開を狙ったが、ボールに対して人数をかける京都の守備は崩れず。平岡は「ポジショニングを取ったうえで蹴るのは良いが、最初から決めつけて蹴ってしまうと相手が楽になってしまう」と試合を振り返った。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 ただし、京都も攻撃の始まりはロングボールを選択していた。しかし、こちらは最前線にパトリックと木下康介を配しており、湘南はボールの行方がわかっていても対応に苦労することになった。彼らがターゲットとして競り合うだけでなく、積極的なドリブルでボールを運ぶ場面を増やしていったことが、試合がどちらに傾いているかを示唆していた。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 湘南は前半に続き平岡が奮闘するも、京都は中盤をリフレッシュさせて激しさを失わず。京都の曹監督は「最後の30分は圧力があり、さすがだなと思った」と古巣の反撃を評したが、試合全体では不甲斐ない部分が目立ってしまい、試合終了とともにゴール裏のサポーターからブーイングが飛んだ。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 そんな試合でも、ポジティブな要素はあった。68分に投入された髙橋直也(特別指定/関西大)は中盤の底でボールを散らしてチームを整えるだけでなく、積極的な攻撃参加で反撃の圧を高めた。同じく68分から登場した鈴木章斗も積極さを見せた。「自分たちを出せず、まだまだだな、というのを感じる90分だった」(山口監督)という難しい試合で、経験豊富な選手ではない彼らの存在が、チームがらしさを取り戻す下地になった。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 彼らがそういうプレーを見せることができるほど、今や湘南の戦い方というのは定番のものとなっている、ということでもある。対戦相手も、湘南の戦い方に“付き合わされてしまう”ではなく“自ら乗り込む”ことが増えた。2月24日の横浜FC戦でも、そうなった時に弱さを見せた。「自分が、もっと引き出しを与えられるよう努力をしていきたい」と語る山口監督のもと、湘南はこの課題を解決し、チームとして伝統をステップアップさせることができるだろうか。 湘南ベルマーレvs京都サンガF.C.(20230312)撮影/原壮史 関連記事 三笘薫のOGを誘発した縦突破ドリブルに、「4割くらいは三笘のゴール」の声! 相手守備も混乱のテクニック 写真の記事へ戻る