年長のU-20関東大学選抜から学ぶべき「戦術的対応力」【2025年U-20W杯を目指すU-18日本代表のスタート】(2)の画像
若き日本代表の挑戦が始まった。写真は初戦・韓国代表戦の先発メンバー 撮影:中地拓也

 世界のサッカーは、常に回り続けている。若き日本代表が立ち上げられ、2025年のU-20ワールドカップに向けて歩み始めた。ライバルたちとのゲームから見えてきた現在地を、サッカージャーナリスト・後藤健生がつづる。

■急きょ参加の選抜チーム

 今年のSBSカップは、もともと、日韓両国のU-18代表に加えて、静岡ユース、それにU-18パラグアイ代表が参加することになっていたのだが、ビザ取得の問題でパラグアイが来日できなくなり、急きょU-20関東大学選抜が参加することになったのだ。

 関東大学選抜は、もともとU-18日本代表とトレーニングマッチを行う予定だったが、急に大会参加が決まったので、ほとんど準備期間がなく、初めて顔を合わせる選手も多い中での参加。しかも、大会前日は台風7号の影響で静岡県内は大雨に見舞われ(新幹線が全面運休に追い込まれた、あの日)、準備不足のまま大会に入った。

 そのため、大会初日は静岡ユース、つまり高校生年代の相手に劣勢を強いられてしまった。静岡ユースが決定機にシュートを決めきれず、関東大学選抜はなんとかスコアレスドローに持ち込み、PK戦で勝利して勝点2を拾ったが、内容的には負けていてもおかしくなかった(この大会では80分の試合が終わって同点の場合、PK戦が行われ、PK戦勝利には勝点2、PK戦負けの場合は勝点1が与えられる)。

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