■現在のJリーグの事情

 だがフタを開けてみると、Jリーグ人気が沸騰し、放映したいというテレビ局が殺到、水曜日にも試合をすることになり、こちらはさすがに午後6時半では早すぎ、7時キックオフにしたことで、土曜日の試合も午後3時や午後7時が多くなり、やがて「午後6時半理想説」は忘れ去られた。

 ところで、今季のJリーグで、真夏でも夜間ではなく昼間にホームゲームを開催しているクラブがひとつだけある。今季J3に昇格した奈良クラブである。ホームとして使用している「ロートフィールド奈良(正式名称は奈良市鴻ノ池陸上競技場)」に今季はJリーグ基準(1500ルクス)に達する照明設備がなく、スタジアムを所有する奈良市が7億円の予算を投じて来年2月までに整備する計画になっているため、特例として認められているのである。

 それにしても、真夏の午後3時キックオフは厳しい。7月22日(土曜日)にカターレ富山を迎えた試合では、公式記録には「晴、無風、気温32.7°C、湿度51%」となっていたが、DAZNの実況中継の冒頭では「気温38度、湿度39%」と紹介されていた。来季はこうしたことはなくなるだろう。

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