「雨でおいしかった」川崎GK早坂勇希がFC東京との練習試合での悪環境を歓迎した理由。GKだからこそ、試合出場の状況を想定する姿勢を語る……好プレー指摘も、課題を口にの画像
川崎フロンターレのGK早坂勇希 撮影:中地拓也

 5月13日、川崎フロンターレはFC東京のトレーニングマッチを行った。前日に国立競技場でJ1第13節としての多摩川クラシコを終えた状況で、同じカードを戦ったのだ。

 公開されていたものの詳細が書けないこの試合で、途中から出場して川崎のゴールを守ったのが23歳のGK早坂勇希だ。試合開始時点から雨がピッチを濡らしてはいたが、早坂が出た時間、その勢いはかなり強かった。

 そんな中でも、「カミ君(上福元直人)みたいなパフォーマンスの仕方っていうのが自分にも合っているし、自分の良さを出せるポイントだと思う」と話すように、プレーエリアを広く使い、さらに、大きな声を出して味方に積極的なコーチングを行った。ホームチームの観客が大勢訪れた試合だったが、その存在感は記憶に残ったはずだ。

 その声の大きさは、最終ラインで佐々木旭がしていたコーチングを書き消し、寺田周平コーチが試合後の佐々木に声が出ていなかったと指摘してしまったほどだった。

 実際、上福元のプレーをよく見ると話す背番号22は、「どういうプレーがフィールドの選手が助かるのかというのは日頃から考えているので。裏のケアとか、ビルドアップで間に入るとか、そういったところは自分の良さ」と説明し、そういったプレーをできるGKが少ないことについて、「自分の中でも武器だと思うので、そこはジワジワと狙って」と視線を光らせる。

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