「なんか蹴りたくなっちゃって」浦和FW興梠慎三が明かしたPKの裏側。自身を倒して退場した札幌DFに「あの対応はダメだよと言いました」と、元チームメイトへの愛も見せるの画像
浦和レッズの興梠慎三 撮影:中地拓也

 埼玉スタジアム2〇〇2は昨年秋から芝生の全面張替えを含むリニューアル工事がなされ、このJ1第8節北海道コンサドーレ札幌戦が初試合となり、浦和レッズが4―1で勝利に輝いた。

 この日、自ら得たPKで決勝点となる貴重な2点目のゴールを決めたFW興梠慎三。ただチームの決まり事として、DFアレクサンダー・ショルツがPKキッカーに決まっていたということだが、「後で監督に怒られました。ただ決める自信はありました。譲ってくれたショルツに感謝したいし、チームの決まり事なので守らないといけない、でも決めることが出来て良かった。彼も蹴りたそうな顔をしていたが“慎三が言うなら”と譲ってくれたので感謝しています」と続けた。

 その場面は、83分、自らのシュートが札幌MF青木亮太の手に当たり、VAR判定の結果で獲得したものだ。また対戦相手の札幌は、興梠が鹿島アントラーズから移籍加入した2013年当時に浦和の指揮を執っていたミハイロ・ペトロヴィッチ監督がチームを率いている。2017年夏まで指導を受けた恩師とは、昨季、札幌に期限付き移籍をしたことで再び共闘していた。今季から浦和に復帰した背番号30にとって特別なゲームだった。

「(PKを)蹴ることはないと思っていましたが、なんか蹴りたくなっちゃって。(相手が)札幌だったからかもしれないし、埼スタの雰囲気、PKは時が止まる瞬間で注目されているときに蹴りますし、気持ち良いものがあります。今までもPKを蹴っていましたが、もう一度ふと味わいたいと思いました」と、その胸の内を明かした。

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