4月1日、北海道コンサドーレ札幌が札幌ドームに川崎フロンターレを迎えて対戦した。この試合のある一場面が注目されている。
それは、前半32分の場面だ。この時点ですでにスコアは3度動いていた。札幌が先制したのを皮切りに両チームが1点ずつを奪い合い、札幌が2-1でリードしたのだ。
札幌はドームに響く大声援を受け、さらに追加点を奪おうとする。そんな中で、少ない手数で川崎ゴールに迫った。最終ラインからつないだボールが、札幌陣内の中盤左からセンターサークルに向けてグラウンダーパスで出される。そこにいたのは小柏剛。2021年に日本代表候補にも選ばれた24歳MFだ。
小柏は左に体を向けた状態で受けようとするのだが、川崎の選手1人がそこにアプローチしようとしていた。そこで小柏は、トラップせずに右足ダイレクトで左の高い位置にパスを送る。相手一人を置き去りにすると同時にスペース目掛けて走り込んでいた味方にピタリと合ったのだが、そこに追いついたのがDF大南拓磨だ。コントロールされたボールを、大南は速度で上回ることでGKチョン・ソンリョンに戻す。得点にはならなかったが、両チームの強みが出た場面だった。