■初招集4人のうち3人がDFのワケ
平均年齢が若くなっても「若手がどんどん台頭してきた」ということではなく、「再構築」を狙ってのもの。クラブチームとは違って、限られた時間の中で組織を組み立てるという難しいミッションが待っている。
そのため、今回初招集した4人のうち3人はDFだったのだろう。3人のDF、角田涼太朗(23)、バングーナガンデ佳史扶(21)、半田陸(21)について森保監督はこう評している。
・角田「左利きで、センターバックも、左サイドバックもできる。攻撃力もあって、後方からのビルドアップ、そして数的優位を作り出すことができる」
・バングーナガンデ「攻撃に参加できる。セットプレーのキッカーとしてもいいボールを配給できる」
・半田「守備の部分の強度を発揮できて、攻撃につなげられる」
未知数の選手の伸びに期待するとして、では具体的にはどんな状況なのか。
これまで何度もフィールドプレーヤー最年長・長友は世代交代が叫ばれ続けてきた。だが、一番手と目された中山雄太(26)はポジションを完全に奪うまでに至らず、伊藤洋輝(23)は経験不足を露呈した。2010年以降、4大会連続で長友が先発していたということは、それだけ人材不足ということだ。
右サイドも酒井の代わりを務めていた山根も招集外となり今後は不透明なポジション。2019年アジアカップでは室屋成(28)が招集されていたが、山根と1歳違いに過ぎないことを考えると、今後再び招集される確率は下がるかもしれない。
吉田が務めていたセンターバックは板倉滉(26)と冨安健洋(24)で埋められそうだが、冨安は負傷が続き不安が残る。また吉田が見せていたリーダーシップは誰かが取らなければならないが、森保監督も「まだ全く考えていない」とキャプテンは決まっていない。