J3のカマタマーレ讃岐が、開幕戦で勝利をつかんだ。さまざまな後押しがあったが、ファンは“勝利の女神”にも感謝している。
讃岐は5日に行われたアスルクラロ沼津とのJ3初戦に勝利。2019年以来、実に4シーズンぶりとなる白星発進を飾った。
讃岐は今季、現役時代に日本代表にも選出された米山篤志監督を招聘。初めてJリーグで指揮を執るが、かつて「頭脳派将軍」との異名を取った名DFの下で、17位に終わった昨季からの逆襲を狙っている。
6シーズンぶりのJ2復帰を狙う讃岐は、ピッチ外での活動にも積極的だ。今年に入ってからも、讃岐のユニフォームがホームタウンの風景になじむ様子を収めた特製動画をつくるなど、地域と一体になって前進しようとしている。
開幕戦でも力が入った。チームカラーの青色の服を着ていれば、先着1000人には必ずグッズが当たるくじを用意するなど、多くの来場を呼び掛けた。
さらに大きな「目玉」があった。かつてフジテレビのアナウンサーとして全国的人気を誇った、フリーアナウンサーの中野美奈子さんの来場である。
中野さんは医師である夫との結婚を機にシンガポールへ渡り、2018年に帰国。当初は広島に住んでいたが、現在は夫がクリニックを開業した香川県丸亀市に住んでいる。
丸亀市は香川全県を本拠地とするクラブにとって、当然ながら大事なホームタウンのひとつである。また、中野さんの居住地にして出身地であるとなれば、ホームゲームに招待しない手はなかった。
ホーム開幕戦に招かれた中野さんは、スペシャルトークショーに出演。さらに、沼津との熱戦を見守った。
試合は息詰まる展開となった。0-0で後半アディショナルタイムに突入し、引き分けに終わるかに思われた。だが、交代出場していた吉田源太郎が決めて、讃岐が先制。このゴールが決勝点となり、讃岐が劇的に勝利をつかんだ。