3月4日、川崎フロンターレが等々力競技場に迎えたのは苦手とする湘南ベルマーレ。昨季は2戦2敗と全敗しただけでなく、ホームでは0-4で負けた相手だ。
たとえば佐々木旭は、自身が昨年やった中で「一番強いチーム」と試合前に印象を語るほど、選手に苦手意識があったチームだったが、その前半、湘南が優勢な形で進む。それでも前半45分をスコアレスで折り返したが、後半19分に失点してしまう。
そのまま時間が推移し、時計の針が残り10分を切った頃だ。古巣対戦となった瀬川祐輔が、相手陣内中央で縦パスを受けると、ダイレクトで右前にいた山田新に出す。山田は足元深くに入り過ぎてしまったため、コントロールしそこねたところを相手選手に突っつかれるが、そのこぼれたボールが瀬川の元に転がってくる
背番号30のアタッカーは、これをワンタッチで左前に出すと、狙いすました左足シュートを放つ。これが相手GKの横をすり抜けてゴールネットを揺らしたのだ。
チームにとって敗戦危機を救う同点ゴールが、瀬川にとっては移籍後初ゴールであり、古巣への恩返し弾に。背番号30はとびっきりの笑顔を見せた。