■なでしこでの活躍への期待
成長著しい植木には、代表での活躍も期待できる。
これまで、たとえば菅澤優衣香や田中美南のように国内では素晴らしいプレーを見せるFWはいたが、国際舞台では期待通りのプレーができなかった。本格的に海外のトップクラスのDFに対抗できたのは永里(大儀見)優季くらいのものだったのではないか。
年代別代表の大会で通用しても、シニアレベルになると日本の女子選手と海外の女子選手のフィジカル的な差が大きくなり、CFはなかなか通用しないのだ。そして、それは男子の代表とも共通した日本サッカー界の悩みなのだ。
ここにきて大きく成長しつつある植木理子。日本女子代表(なでしこジャパン)は3月にはアメリカに遠征して「SheBlieves Cup」に参加してブラジル、アメリカ、カナダと対戦するが、植木がどこまで通用するか注目したい。
もし、植木が国際舞台でもそのシュート技術を発揮できるようであれば、7月にニュージーランドとオーストリラリアで開催される女子ワールドカップでも日本の上位進出への期待が高まることになる。
皇后杯決勝戦では、その植木の2点で先行したベレーザが、その後もアグレッシブに攻撃を仕掛け続け、中盤で相手ボールを奪ってショートカウンターから再三チャンスをつかみ、小林里歌子と藤野あおばが追加点を奪って4点差で完勝した。
しかし、植木の先制ゴールが決まるまではほぼ互角の重苦しい展開が続いていた。