後輩への教育か、それとも――19歳のオランダ代表が行う「先輩のスパイク磨き」に賛否が飛び交う! 肯定派と否定派が意見を寄せるの画像
若い選手には、確かに地に足をつけることが必要だ(写真はイメージです) 撮影:中地拓也

 オランダのPSVに所属する同国代表シャビ・シモンズは、才能を高く評価される新たなスター候補のひとりだ。その才能にどう接すべきか――世界の意見が割れている。

 オランダ生まれのシモンズは、家族とともに幼少期に移住したスペインで、バルセロナの下部組織からスカウトを受けた。高名なラ・マシアのスタッフの目利きに間違いはなく、ユースチームへと順調にステップアップを続けていった。

 だが2019年、代理人のアドバイスを受けるとバルセロナとの契約を更新せず、16歳にしてパリ・サンジェルマンへと移籍。3年半の契約を結んだ。

 世界から名手をかき集めるパリ・サンジェルマンで、トップチームでの出場の機会も与えられたものの、2022年には母国の名門であるPSVへと移籍。この選択は吉と出て、エールディビジの開幕戦からスタメン出場し、今シーズンはここまでリーグ戦で6ゴールを挙げている。U-15から常連だった代表チームでも、ついにフル代表入り。カタールワールドカップで、19歳にして代表デビューを飾っていた。

 シモンズの人気は、SNSでも表れている。アマ時代から200万人もいたインスタグラム公式アカウントのフォロワーは、現在では440万人に達している。この半年間だけでも母国リーグでの活躍や代表チームでのデビューで、注目度はうなぎ上りだ。

 そんな金の卵の”教育”とされる一場面が、SNSでも拡散されている。『ESPN』などが紹介している動画で、先輩によるシモンズの姿が紹介されている。「僕らの若きスーパースターに、地に足をつけさせ続けなければいけない」とのキャプションが添えられた動画だ。

 先輩のノニ・マドゥエケに肩に腕を回されたシモンズは、シンクで何かを磨いている。手にしているのはスパイクだ。磨き終えたスパイクを壁にかけて出ていこうとするが、シモンズを別の手が呼び止める。手には、動画の撮影者とみられるスパイクが握られていた。

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