埼スタ経由、ワールドカップ決勝行き、といったところだろうか。カタールワールドカップで活躍したある選手は、日本と奇妙な縁がある。
カタールW杯も佳境に入っている。現地時間14日にはフランス代表とモロッコ代表が対戦し、前回王者フランスが連覇に向けて同18日に行われる決勝へと駒を進めた。
開始4分でテオ・エルナンデスが力強く先制ゴールを決めたが、その後はスコアが動かない時間が続いた。
それでも、残り10分を切ってからフランスが押し切った。決めたのはランダル・コロ・ムアニだ。その1分前に交代出場で入ったばかりの24歳が追加点を決め、フランスが2-0でモロッコに勝利した。
このコロ・ムアニは、フランス代表にも入ったばかりの選手である。U-21から年代別代表には入っていたが、今年9月のUEFAネーションズリーグでようやくフル代表デビューしたばかりだった。
さらには、まさに大会開幕直前にW杯に滑り込んだ男である。フランスの大会初戦まで6日となった11月16日、すでにカタールに入っていた代表チームに追加招集されたのだ。クリストファー・エンクンクがケガで離脱したため、代役として声がかかったのだ。
当時、コロ・ムアニは日本にいた。所属するフランクフルトの一員として、ジャパンツアーに参加していたためだ。
フランス代表から急きょ呼び出されたため、浦和レッズとの親善試合のメンバーからは外れたが、11月15日に行われた試合前日のトレーニングでは、埼玉スタジアムのピッチに立った。クラブのツイッター公式アカウントでの動画でも、その“雄姿”がしっかりと映し出されているのだ。