■遠藤と守田が不在の場合には誰を中盤に?
城氏はまた、この試合で先制点をアシストした柴崎岳を高く評価した。
「特長であるミドルパスの精度を発揮しつつ、相馬のゴールも演出しましたよね。何度かミスはありましたけど、相手の中間に立ってボールを捌くという仕事はこなせていました。ここ2年はうまくいっていませんでしたが、自分の持っているものは十分に出せたんじゃないかなと思います。
アシストの場面で見せたようなパスは柴崎の特長ですからね。最後にアピールできたという部分に関しては良かったんじゃないですかね」
カナダ戦には、負傷やコンディション不良の影響を受けて、遠藤航と守田英正が帯同せず。もしもカタールW杯初戦に2人が間に合わない場合、中盤には誰を置くべきなのか。城氏は、この試合で先発した柴崎と田中を同時起用しないのではと予測している。
「今日の試合を見て、柴崎と田中が並ぶかどうかは分からないです。田中が全然良くなかったので使わないかもしれないですよね。柴崎の相方は、板倉か鎌田の方が確率は高いんじゃないですかね。ただ1戦目は押されると思うので、守備的に入らなきゃいけない。その中でカウンターに出るとき、柴崎のパス精度が活きればチャンスが作れるかもしれないですよね。
ただ、その場合は高い位置でボールを奪わなきゃいけないんですけど、カナダ戦はボールの奪いどころが全くなかった。どこでプレッシャーをかけて、どこでボールを奪うのかが整理されていませんでした。たまたま奪ってチャンスにつなげた、という感じに見えましたね。CFとトップ下でコースを限定させるとか、そういうところをはっきりさせないと、うまい相手からは奪えず、体力だけ消耗して終わってしまうので。意図的にボールを奪えるようになったら柴崎も活きてくると思います。
プレスに連動性が生まれて、どこでボールを奪うのかが決まれば、どんな強いチームからでもある程度はボールを奪える可能性が出てくるので。そこを整理しないと難しくなりそうですよね」
現在の日本代表において生命線になっている中盤のポジション。遠藤と守田の状態が怪しい状況の中、果たして、初戦のドイツ戦で先発する2人は誰になるのだろうか。