日本サッカー協会は、ワールドカップに向けてカタールに乗り込む日本代表選手たちの様子を公開した。この動画で、称賛の声を集めているのが長友佑都だ。
Jリーグでプレーする選手たちは先週末にリーグ戦を終え、ワールドカップが開催されるカタールへ向けて飛び立った。ヨーロッパでプレーする選手たちより、一足早く決戦の地に入った。
YouTubeで公開された動画では、チームに多くの人が携わっていることが分かる。多くの荷物を並べて管理するスタッフや、ホテルに着いてからも段ボール箱を積み上げて運ぶスタッフなど、直接ピッチ上には表れない手助けがあってこその日本代表だということが分かる。
チーム内でも同様だ。ホテルでのふだんの生活、練習の雰囲気など、非日常の中での日常を支える人がいるからこそ、選手たちはサッカーにより集中できる。
その役割を果たしているのが、長友佑都だ。今回の国内組だけでの行動の中で、その存在感の大きさが浮かび上がってくる。
酒井宏樹は後から合流するため、7人の国内組がカタールに向かった。そのうち、W杯を経験しているのは権田修一と長友だけである。
フィールドプレーヤーで最年長でもある長友は、メディア対応などでも国内組を引っ張る存在だ。また今回の動画では、空港へと向かうバスの車中など、マスコミの目には映らない場所での長友のリーダーシップもうかがえる。
バスの車内に入り、相馬勇紀は「これがワールドカップっすか」と興奮を隠しきれない。その後輩に対して、長友は落ち着いて「これがワールドカップだよ」と語りかける。
空港に着いても、見送りに訪れたファンの姿に「見た? 国内組だけで出かけていくワールドカップで、あの量だよ」と一言。「多い方ですか?」と尋ねた谷口彰悟は、「いつもより多いよ」という長友の返答に、「結果を残したら何倍もの人が帰りに待っているかと思うと」と気持ちを高ぶらせていた。
ホテルに着いてからも、ベテランの存在感が際立つ。レクリエーションとして卓球を楽しんでいると、カットも使いこなす相馬に対して気迫で押す長友。だが、最後に勝ちを譲り、相馬に笑顔を浮かべさせていた。