13日、J1参入プレーオフ決定戦が行われ、ロアッソ熊本の初のJ1昇格は来季以降へ持ち越しとなった。それでも、命運を分ける一戦を戦った選手たちと、試合後も変わらずに声援を送り続けるサポーターの姿に称賛の声が広がっている。
J1参入プレーオフ決定戦は、J1の16位として試合に臨んだ京都サンガF.C.のホームスタジアムであるサンガスタジアム by KYOCERAで行われた。熊本は今季のJ2を4位で終えており、プレーオフ2試合を勝ち抜いて、この決定戦までたどり着いていた。
試合は前半39分に京都FW豊川雄太に先制点を許す苦しい展開となる。勝てば文句なしでJ1行きをつかめるが、引き分けに終わった場合は京都がJ1残留となるレギュレーションがあるからだ。熊本としては、最低でも2点を奪う必要性が生じたのだ。
熊本は、積極的に攻撃参加してくる京都のサイドバックの裏を狙うなど、ロングボールも交えながらゴールを狙い続けた。事実、放ったシュート本数である「9」は、「8」だった京都のそれを上回っていた。
チャンスも多かった。失点の直前には、京都のゴール前で4対3の場面をつくり出し、意表を突いたミドルシュートで京都GK上福元直人に冷や汗をかかせていた。そして後半23分、右CKの好機に、イヨハ理ヘンリーが頭で決めて試合を振り出しに戻した。
その後も、熊本はゴールを狙い続けた。交代出場で入っていたターレスが、右サイドでアクセントとなる。さらに後半30分には3人を同時投入し、残り2分で最後のカードも切った。終了間際にはGK佐藤優也も上がってCKからゴールを狙ったが、あと一歩届かず。引き分けに終わり、J1昇格はならなかった。