9月23日は、ベッカム記念日とでも呼ぶべき一日だ。世界はまだ、あの男の雄姿を忘れてはいない。
マンチェスター・ユナイテッドは、インスタグラム上でひとつの動画を公開した。ある少年がタッチライン際に立ち、交代出場の瞬間を待っている。まだあどけないその表情には、緊張がありありと浮かんでいる。「世界中の何百万人もが続きたいと思う第一歩をたどってみよう」。動画に添えられた一言の通りに、その少年は世界の頂点へと駆け上がっていった。
映っているのは、元イングランド代表デイビッド・ベッカムである。
9月23日は、ベッカムがプロデビューを果たした日だ。ちょうど30年前の1992年、リーグカップのブライトン戦で、交代出場にてファーストチームデビューを飾ったのだ。動画に映っているのは、練習生契約をしていた17歳のベッカムである。年が明けると、1月にはついにマンチェスター・ユナイテッドとプロ契約を締結した。
ベッカム本人も、自身のインスタグラム公式アカウントで、マンチェスター・ユナイテッドが公開したのと同じシーンを含む動画を公開している。そちらの動画では、サー・アレックス・ファーガソンに肩を抱かれる少年時代の写真や、自宅の庭らしき場所でリフティングする動画、大人のフットボーラーへと成長してチャンピオンズリーグ優勝チームに授与されるビッグイヤーを掲げる姿などもちりばめられている。