■台湾戦で巻き返した指揮官の手腕
日本は2戦目の台湾戦でも前半の8分に先制ゴールを奪われてしまった。
そして、この試合では韓国戦よりさらに経験の少ない選手を多く起用していたため、先制されたことで腰が引けてミスを恐れるような消極的なプレーが多くなってしまった。
中盤では猶本光が孤軍奮闘。猶本とコンビを組んだ三浦成美はWEリーグでは日テレ・東京ヴェルディベレーザの中心選手として活躍しており、久しぶりの招集だとはいえ、代表経験も豊富な選手であるにもかかわらず、前半はプレーが消極的で猶本のサポートに徹してしまっていた。
それでも、14分に猶本の右CKから千葉玲海菜がヘディングで合わせて同点とすると、前半終了間際にも左CKの跳ね返りを猶本が入れたクロスを上野真実がヘディングで決めて、リードして折り返すことに成功。
後半は「もっと主体的にプレーしろ」という池田太監督の言葉と、選手の配置転換によってチーム全体が活性化。後半から入った左サイドバックの北川ひかるやポジションを上げて右のサイドハーフに入った清家貴子などが深い位置まで攻め上がってパスを引き出した。そして、三浦もすっかり元気を取り戻して溌溂とプレーして攻撃の起点となり、日本の若い選手たちは4対1としっかりと勝ち切った。