■7月20日/パリ・サンジェルマン ジャパンツアー2022 PSG 2―1 川崎フロンターレ(国立)
川崎フロンターレとパリ・サンジェルマンが国立競技場で対戦したビッグマッチは、まさにお祭りだった。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、ブラジル代表ネイマール、フランス代表キリアン・エムパベの最強3トップを一目見ようと、過去最多となる観客が集まった。
対戦した川崎の選手もスター軍団との対戦は楽しみにしていたようで、試合後にチャナティップがメッシにサインをもらうなど、SNSなどを通じてピッチ外でも交流が持たれていたことが伝わっている。
もちろん、実際にピッチに立てば喜びはひとしおだ。鬼木達監督は10枚の交代カードを切ったため、21人の出場選手がいた。中でも喜びを隠しきれなかったのが、19歳の永長鷹虎と、17歳の高井幸大の2人だ。
2人は同時にピッチに立った。試合終盤の86分のことだ。高井は右SBに入り、永長は右サイドにポジションを取った。出場時間は短くプレー回数は限られていたものの、高井は相手のサイド攻撃を食い止め、永長はサイドから中央に進入して惜しい場面を演出。見せ場を作ることに成功した。
試合終了のホイッスルが鳴ると、高井は永長に笑顔で抱き着き、そのままセンターサークルに向かった。その笑みと姿は、国立のピッチに立ったこと、そして、スター軍団と実際に対戦した満足感から出たものだろう。他の選手が疲れた表情を見せる中で、10代の2人は光り輝いていた。