■６月９日／天皇杯２回戦〔３１〕 ＦＣ東京 ２ー０ 富士大学（味スタ）
代表期間中に行われた天皇杯２回戦。FC東京が富士大学を危なげなく撃破し、３回戦に進出した。渡邊凌磨がゴール前の混戦から先制ゴールを奪うと、アダイウトンがPKで追加点を奪取。後半は追加点を奪ことができなかったが、完封勝利した。
富士大学としてはプロの強さを突き付けられた試合となった。テクニックやスピードで分がないことは分かっていたはずだった。であれば、気持ちの強さや球際で戦いたかったはずだ。しかし、この日のFC東京はカテゴリーに関係ない戦い方だった。それでも、富士大学は果敢に挑んだ。そして、正面から負けた。その姿は、味スタで観戦した人の心に刺さったはずだ。
そして試合後、さらに観客の心を動かす出来事があった。終了を告げるホイッスルが鳴り、ピッチ中央に両チームが整列したあと、富士大学の選手たちはFC東京のゴール裏に向かったのだ。そして、１列になって挨拶。さらにバックスタンドに移動すると、改めてＦC東京サポーターにお辞儀をした。この行動に、ＦC東京サポーターはスタンディングオベーション。試合での姿勢、そして試合後の姿勢を、万雷の拍手で称えたのだ。
この富士大学のイレブンをピッチの上で集めて話をしたのが、ＦＣ東京のアルベル監督だ。相手チームに対して激励の言葉を述べた。男気に対し、男気で応えた場面だった。
